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背徳の障壁とその先にある翡翠
第1章 背徳の障壁とその先にある翡翠
ジェラルドは床に伏せると女に叫んでいた。
後ろのポケットに銃が入っている!
心配なら奪うがいい!
女はゆっくりとジェラルドに近づくとジェラルドのポケットから銃を取り出した。
するとジェラルドは素早く女の両足を掴み倒して女の銃をいとも簡単に奪った。
女は抵抗せずに、倒されると顔を横に向けてうなだれていた。
ジェラルドは女のアゴを掴むと顔をあげて向けた。
若いな…名前は?
…ミーナ。ミーナよ
ミーナ。ここで何をしてる?
ジェラルドは女の銃をお尻のポケットに入れると
自分の銃を女に向けながら、何か持っていないか
身体を弄りだした。
もう何もしないわ…解放しなさい。
奥におじいちゃんがいるの…具合が悪くて。
おまえいくつだ?
ミーナは立ち上がると洋服の汚れを落としながら言った。
25よ。
本当にじいさんがいたのか…アレは夢だったのか?現実か?
しかし、夢には女はいなかった。
あなたは誰なの?人に銃を向けて勝手に人の敷地内に侵入してきて。
ああ…すまなかった。
俺の名は…ジェラルド。ジェラルドシーマンだ。
私はミーナフェルナンデス。
ここは昔、おじいちゃんがレストランを経営していたの。
おじいちゃんは体調を崩してしまって、やめてしまったのよ。
私はおじいちゃんの世話をするためにここにいるってわけ。
あなたの方こそ、こんなとこで何をしてるの?
ジェラルドは一瞬ためらったが、女に悪意がない事がわかり
重い口を開けた。
そうだなぁ…言うなれば、自分探しの旅といったところだ。
ジェラルドはそれ以降は再び口を閉ざした。
うちはね。おじいちゃんのおじいちゃん。
そのまたおじいちゃんがイタリアからの移民だったの。
先祖はイタリアでリストランテを経営していたらしくて
おじいちゃんにもその血が流れている。
今ではアメリカナイズされてしまったけど、もともとは
イタリアの家庭料理が原点なのよ。
だけど、身体を壊してしまってね。
後を継ぐ人もいないし。
ジェラルドは近くのテーブルに置かれている汚れて
埃のついたワイングラスを手に取った。
それは数年は使われることがないとそうなるような汚れ方だ。
おじいちゃんも頑固者でね。
私が後継ぎでも探したら?って問いかけても一向に聞かなくてね。
ジェラルドは思った。
夢で見たじいさんは、穏やかで人当たりの良い雰囲気だったがな。
やっぱり夢は夢でしかないのか…。
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