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生きること、思うこと
第297章 現象はひとつ
「確かに、君の人生は色々あり過ぎたからな…」
「でしょう?(笑)」
「じゃ、君は今までの人生を不仕合せだと思ってるのかい?」
意外な事を言われたので私はこう答えました。
「いや、私は今まで色々な事があったけど自分の事を不幸だと思ったことはないよ…」
すると、主治医はちょっと考えている様でした。
その事を電子カルテに打ち込んでいました。
確かに、私の今までの人生は色々な事がありました。
2度の結婚をして2度の離婚を経験しました。
両親も早くに亡くしました。
そして、彼氏さんも若くして亡くしています。
でも、そんな事があっても私は自分が不幸だと思ったことはありませんでした。
むしろ、2度の結婚、離婚はとても私としては良い経験になりました。
両親に関して言えば、私は本当に望まれて、望まれて生まれてきたのです。
そして、とても可愛がられ育てられました。
まぁ、父に関して言えばちょっとアルコールが入るとDVになったりもしました。
ですが、そんな父も癌になると人が変わった様に穏やかで優しい人に変わったのです。
両親との思い出はとても多くあります。
私は本当に幸せだったと思えるのです。
彼氏さんに関して言えば、確かに亡くなってしまったのは哀しい出来事でした。
ですが、彼氏さんとの出逢いで愉しい思い出は沢山あるのです。
彼氏さんとの10数年間の思い出は本当に私にとっては幸せな時間だったのです。
目の前に現れる現象はひとつです。

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