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代車
第16章 智美 最終章

出社すると 何時もの様にパソコンを立ち上げ、
渡部は 画面を見ながら動かなかった、

目から涙を落とすと ハンカチで涙を拭き
何時もの様に キーボードを叩き始め 

そんな渡部を智美は見つめていた 
前田が木城を連れて来て
総務へ配属と紹介した 
本来営業への配属予定が、2名欠員した、
総務は早急な補充を必要としていた為
経験の有る木城が配属され

住まいは 渡部の元アパートに入居した
木城が席に座り 渡部に 家財道具が残されていて
助かったと礼を述べ

高木から明るい声で電話が入り 

「金曜有難う 夜嫁さん抱いたら 夕飯酒出て来た」と笑い
新しい車の カタログ見に来いと誘われた

退社時間に成り 渡部が橋本に帰ろうと声を掛け 
嬉しそうに返事をして、更衣室から大きなキャリーを引き
渡部の後を付いていく姿に 課員達が不思議そうに見ていた 

車に乗り込み

「食事する?」と智美を見ると
嬉しそうに

「はい!!」
シートベルトを締め  
ホテルの駐車場へ 車を入れると智美は

「和也さん ここ高いよ」と呟いた 

「良いよ 行こう」とレストランに入り 
ディナーを オーダーする

津田の姿はレストランには無かった 
会計をと思い 伝票を確認して
渡部は 高いな余りここには無理だなと、
思いながら 自分のカードで会計し

智美を部屋に 

「和也さん こんな広い処に住んでいたの」
と驚いたように言い 

キャリーを空いた部屋に置き 

「この部屋 智美ちゃんの部屋ね」

「寝室に 使って」と言うと、

「 ヤダ!!! 」と抱き着いて来た 

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