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代車
第3章 和江
午後の始業が 始まろうとしたとき 部屋へ
営業部部長の 片桐が入って来た
「前田君 今朝出社して 確認したら
今月の会議スケジュール 全て届いていた どうしたの?」
前田は 余計な事をしたと 言いたそうに
渡部をちらっと見て口を開こうとする片桐が
「助かる スケジュールが一目で解り 見やすい」
「今まで 週末にこちらから 確認して 返事待ちだったのが
動きやすくなり 各課も スケジュール表を見ることで
スムーズにできる 総務は こうでなければ」
前田は 満面の笑みを浮かべ
「営業のサポートが 総務の仕事ですから」と答えた
一日が終わり退社時間となり 渡部はパソコンを閉じ
帰り支度を始め お先にと 席を離れ駐車場に向かう姿に
まだ残っていた 社員達は 渡部の後ろ姿を見て
こそこそと 今日の渡部の仕事ぶりを話始めていた