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そんなの聞いてない!!
第2章 手伝い
ホテルに移動して七隈をベッドに座らせた。
ここまで来たものの、本当にいいのか。と福浜は迷いながら七隈をそっと抱きしめる。
相手は、約半年前から片思いしている七隈。
愛想笑いが通常モードな七隈が、2人きりのときにふいに見せた無邪気な笑顔に、簡単に心を奪われた結構チョロい俺。
七隈が俺のことをどう思ってるかわからないけど、こんなことを頼んでくるくらいだから嫌われてはいないんだと思う。
それなら、先に「好きだ」と告白すべきだろうか。
――……いや。
告白して逆に引かれる可能性だってある。
七隈は俺が "性欲がなくて、七隈に興味ない" と思ってるからこそ、俺に頼んできたのかもしれない。
それなら、本当は性欲があるってことがバレるまでは七隈を気持ちよくしてあげたい。
……というのは建前で、本音は、俺が七隈にさわりたい。
「あの……福浜先輩?」
七隈のことを抱きしめたまま微動だにしない福浜に、七隈が遠慮がちに口を開いた。
「シャワーって……浴びるものですか?」
そのひとことで、七隈が本当に未経験なんだとわかって福浜はドキドキしながら七隈の顔を見る。
「七隈は浴びなくていいよ」
七隈のシャツのボタンを外していくと
「でも、今日汗かいてて……」
待って。というように七隈が福浜の手を掴む。
「俺も汗かいたけど、くさい?」
七隈の首元を舌先でレロ~と舐めると、「んっ」と七隈がかわいい声をもらす。
そんな声を聞いてしまっては中断なんてできない。
手を掴まれたのなんて気にせずに残りのボタンを外していきシャツを脱がす。
「先輩は……くさくないです……っ」
「七隈も大丈夫だよ。むしろ、いい匂いすんだけど……あ。一度立って?」
七隈を立たせてパンツスーツを脱がせると、黒いショーツが目に入った。
よく見るとシースルーで肌が透けているのがなんともエロい。
――黒は意外。でも、似合ってんな。
「下着、かわいいね。脱がす? それとも、履いたままがいい?」
「えっ……あ……脱がせてください……」
「上はどうする?」
「上も脱ぎたいです……」
「わかった」
ショーツ、キャミソール、ブラジャーの順に脱がせていく。