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そんなの聞いてない!!
第3章 ウソもホウベン


――え。じゃあ、ムリして俺に抱かれてた……?


ズキッと胸が痛む。
眉を下げる俺をじっと見て考えてることがなんとなくわかったのか、七隈は首を横に振る。


「先輩。余計なことは考えずに、最後まで私の話を聞いてください」

「……うん」

「先輩のことがずっと好きで、いつか告白しよう! って考えてたんです。でもあるときから先輩のウワサを耳にして、私が告白しても断られるだけ。と諦めかけて……」


少しだけ悲しそうな顔をする七隈にさらに胸が痛む。


「先輩が誰のものにもならないなら、それでいいって思ってました。でもあの日、どんな男性もベッドで堕とす! らしい田中さんに先輩が呼び出されたのを見て、気が気じゃなくて……」


――ベッドで堕とすって……それはちょっと気になるな。


「慌てて市崎先輩に『福浜先輩のこと好きなんですけど、どうしたらいいでしょうか!』って相談したんです」

「……ん? 性欲が強いって相談したんじゃ?」

「それは……そういう話にしといてくださいって市崎先輩にお願いしました」


――あいつ……ウソつきやがったな。


「あ、市崎先輩を責めるのはなしですよ。私がお願いして口裏を合わせてもらっただけなので」

「あー……わかった」

「それで、市崎先輩が『とりあえずメシに誘って、困ってるって相談してみたら』とおっしゃったので……それに自分の作戦を加えて実行してみました」

「……なるほど。その作戦に俺は見事にかかったってわけね」

「はい。ウソついてごめんなさい……」


シュンとする七隈もかわいくて和む。


「……いや、いいよ。俺もウソついてたわけだし、お互いさまじゃない?」

「そう……ですかね」

「うん。逆に俺は七隈がウソついてくれてよかったよ」

「え?」

「だって、七隈と付き合えたから」

「それは……私もよかったです」

「おまけに七隈のスケベな部分も知れたし」

「なっ!」

「性欲強いのウソって言うけど、それがウソだろ。七隈、俺のちんこ大好きでしょ?」

「~~……はい」


顔を赤くして認める七隈を見て俺のムスコがムクムクと元気になっていく。


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