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青い煩い、少女の情動。
第3章 机の角の感触は、

[わー!。]

朝、何度目かもわからない目覚まし時計の音で目を覚ました私は。時計を見て事の深刻さを理解した。あと15分で家をでなきゃ遅刻だ。

[やばいっ。]

私は急いで寝巻きを脱ぎ捨てて、制服を着ながら身支度を済ます。顔を洗って、歯を磨いて、お化粧を若干して、最低限の支度をして家を飛び出した。

もちろん朝ご飯を食べている余裕などなかった。

[いってきます!]

と言い終わるより先に駐輪場へ舞い込み自転車に跨る。そして風を切って学校へ向かうのであった。


[ギリギリセーフ……]

ぜぇ、はぁ、と息を盛大に荒くさせて教室に滑り込んだ私に今日もやはり美琴が

『莉央どうしたの?寝坊?』

と真っ先に声をかけてくれる。

[寝坊したぁーーーー]

と目をうるうるさせながら近寄る私を美琴は頭を撫でてあやしてくれる。ちらっと周りを見回すと響君がやはり不思議そうな目でこちらを見ていて、でも私と目があうとすぐ手を振ってくれた。

ほわぁー今手振ってくれた?

内心パニックになりながらも表面上はそれを抑えて私も手を振りかえす。それもとびきりの笑顔で。

キーンコーンカーンコーン

時は平等で、常に残酷だ。私は渋々自分の席に座りHRの準備を始めた。

その日のお昼。今日も私は全速力でお弁当を片付けて図書室に向かった。ドア窓で身だしなみを確認して、ドアに手をかける。昨日と違うのは私が本を抱えている事だ。ドアベルの音と司書さんたちの会釈も昨日と全く同じだけれど……。

『若宮さん!』

響君は私の名前を呼んで真っ先に私のもとに駆け寄ってきた。その様子はいかにも待てを解除さてれた子犬のようで、普段見せない響君の一面が見れて私は既に相当幸せだ。

『本どうだった?』

そうだよね、その質問だよね。それを聞かれると私はドキッとする。

[え……っと、昨日は部活で疲れちゃってあんまり読めなかったんだ。]

私は正直に伝えて、響君の反応を窺う。

『そうなんだ……。若宮さん部活頑張ってたもんね!かっこよかったよ。』

一瞬だけ悲しそうな表情を見せた響君だったが、すぐに気持ちを切り替えて会話を繋ぐ。褒められたのは単純に嬉しかったが、流石に申し訳なさが勝った。
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