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青い煩い、少女の情動。
第3章 机の角の感触は、
木城さんが去っていってから充分に待って、
やっと私は安心して膝から崩れ落ちた。
[危なかったぁー。木城さんがもうちょっと早く来てたら、私変態扱いされちゃうとこだったよぉ。]
実際変態だから反論のしようもないのだが、流石にその展開は望ましくない。
時が止まっていたかのように笑顔のまま引き攣っていた表情筋が本来の在り方を思い出し、安堵の表情を屈託なく作り出す。
[早く拭かないと……。]
依然びしょ濡れのままの響君机を全力で拭き、机に鼻を近づけて匂いを嗅ぐ。
くんくん、変な匂いしないかな。
響君にバレないかな。
そんなこと考えたって仕方が無いのに、一度考えると憂慮は飛び出して止まらない。
私は5時のチャイムで現実に引き戻されるまで、しても仕方のない心配を繰り返し、その度に絶望するのであった。