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妻の過去 ~知りたい夫と知る男~
第9章 暴かれた過去 2
川島が過去に妻のセフレであったり、
行きずりでいろんな男と身体を重ねていたという
私の知りたかった妻の過去が明らかとなったものの、
やはり知らなくてよかったのかもしれない…。

妻が満足していない不安も重なって
深く落ち込みました。

怒ったり、嫉妬したり、落ち込んだり、
目まぐるしい感情の変化に着いて行けず、
ひどく疲れた気がしました。

再生を一時停止して少し休憩するかと、
ボタンを押そうとしたら、川島の声に、手を止めて再び聞き入ってしまいました。

「なぁ美奈、昔とはいえあんなに遊んでたのに、
今は満足してる?」
「…どういう意味?」
「旦那さんとのセックスだよ。」

なぜそんなことをわざわざ聞くんだ!
余計なことを言うな!
また腹が立ち、でも聞き入ることは止めませんでした。

「あ、当たり前じゃない…なに言ってるの?
私はもう、一介の主婦に収まってるんだから
変なこと聞かないでよ…」

妻の答えは私をホッとさせるものでしたが、
少しためらいが感じられるのが音声からでも
伝わりました。

(本心で言ってない…)

ためらいの理由はそれしか考えられないのでした。
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