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第1章 教育実習

「ちょ、ちょっと！何でそんな画像を！？」

「へへへ…俺さあ盗撮が趣味なんだよね
俺、更衣室に穴を開けて、
ちょくちょく女子の着替えを盗撮しているんだ」

彼が言うには、盗撮のためにドリルで壁に
小さな穴を開けてあるんだと言った。

「由里ちゃんの生着替えを撮ろうとしたら
とんでもなくいい画像が撮れちまったんだよなあ」

「消して！お願いだから削除して！」

「消してやってもいいけど…
今夜…由里ちゃんの部屋に
お邪魔したいかなぁ～、なんて思ってる訳ですよ」

やだ！この子ったら
画像をネタに私の部屋に招待しろと言うの？

「い、いいわ…
それで画像を消してくれるのなら
いくらでも遊びにいらっしゃい」

「よしっ！商談成立だな！」

彼は小さくガッツポーズをした。

「おい、何をコソコソ話し込んでんだよ！」

もう一人、男子生徒が近づこうとしてきたが
「なんでもねえよ」と盗撮の彼はスマホをポケットに仕舞いこんでそそくさと私から離れていった。

「由里ちゃん、あいつと何を話してたんだよ」

「何でもないの、ほんとよ
明日は授業をちゃんと受けますって約束してくれたの」

「ふ～ん…そんなことか」

いたずらっ子だけど、
根は純情な子たちなのだろう。
私が慌てて誤魔化した嘘を
彼はバカ正直に信じてくれた。