この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
黒薔薇学園の白い百合たち
第13章 留美子と宗一郎
「本人に会ったわけじゃないんだ
写メで見たのを覚えていたんだよ」
「写メで?」
「ほら、僕は体を鍛えるのが趣味だろ?」
趣味だろ?と問われても
そこまで宗一郎の事を知っているわけじゃないけど
確かに腹筋は綺麗に割れているし
腕力のありそうな二の腕をしている。
「それが関係あるの?」
「そう、僕は東京で出版社勤務しているときも
体を鍛えるために
トレーニングジムに通っていたんだ。
そこで一人の若者と知り合いになったんだよ
ある日、そいつが『これ、俺の彼女っす』と言って僕に写メを見せてくれたんだ。
でも、それは彼女というよりは
パンチラや浮きブラになった乳首の写真とかね…
ただ、そのどれもが本人の許可を得られていない写真、つまり、盗撮だったんだ」
「どうして盗撮ってわかるの?」
「顔の写っている写真の全てがカメラ目線じゃなかったしね」
「じゃあ…その盗撮した人が
ストーカーみたいになって逃げてきた…
ううん、違うわ、
本人が言うには三角関係みたいな
ドロドロした恋愛から逃げてきたって言ってたし…」
留美子はスーパー銭湯で
打ち明けてくれた話を思い出した。
「まあ、なんにせよ
一度、その写メを見せてくれた奴に、
それとなく探りを入れてみるよ」
「わかるの?」
「こうみえても俺は几帳面な性格でね
知り合った人たちの連絡先は全て控えてあるさ」
そう言って宗一郎はスマホを手にして
「この中に控えてある」と留美子に教えた。
それはそうと…
そろそろズボンを履いたらどうなのよ、と
ペニスをブラつかせて力説する宗一郎にダメ出しをした。