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黒薔薇学園の白い百合たち
第13章 留美子と宗一郎

結合を解いて
互いの性器をポケットティッシュで拭きながら

「俺さあ…あの食堂を継いでもいいと思っているんだ」と
宗一郎は将来設計まで話し出した。

「そんなに安易に考えないでよ」

「いや、本当さ」

「あんたが勤めている出版社はどうすんの?」

「もちろん、きっぱりと辞めるさ」

どうせ、東京の出版社が倒産した時に
俺の編集長としての夢は終わったんだから…

宗一郎は東京で「投稿時代」というアダルト本を出版している会社で働いていた。
しかし、アダルト業界に不況風が吹きはじめ、
体力のない出版社だったので、あっという間に倒産した。

今は大阪に戻ってきて
地域密着型のガイド誌の編集をしていた。
そんなガイド雑誌もネット時代に突入して
斜陽産業になるのは明らかだった。

人と接するのも好きだし
飲食店の料理人として手に職をつけておくのも悪くないと思ったのは事実だ。

ふと何気なく東京での出版社時代を回顧して
不意に由里の顔が思い浮かんだ。

「そうだ!あの時の子だ!」

宗一郎が唐突に立ち上がったものだから
留美子は驚いた。

下半身丸出しだから
萎れたペニスが情けなくブラブラと揺れた。

「どうしたのよ…恥ずかしいからズボンを上げなさいよ」

「思い出したんだよ!
由里ちゃんとどこかで会った記憶があると言ったろ?
本人に会ったわけじゃないんだ
写メで見たんだよ!」

記憶が鮮明になったのか
宗一郎は興奮して早口で捲し立てた。


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