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私と彼の8日間
第14章 Ⅲ日目
梓はぐいぐい僕の手を引きながら、受付に向かった。
その目はもう小学生だった。
本当に楽しそうな顔な彼女を見ていると、抱きしめたくなる。
しかし..そんな思いも一瞬で吹き飛んだ。
「..梓、まずは緩いのから乗ろうよ。」
僕は目の前でぐるぐる回っているジェットコースターに及び腰になりながら、言った。
でも目を輝かせて興奮している梓は聞く耳を持たない。
「まずはこれって決めてたんだぁ!ほら!早くいこっ!今日は全部制覇しようね!」
(ぜ、全部!?)
僕は慌てて園内マップを見た。
(やばい..ジェットコースターがない所にすれば良かった....)
そんな遊園地はないだろうけど、ここには何とジェットコースターだけでも3つある。
「いや..梓、やっぱり..」
「早くぅ!」
結局梓の笑顔と怪力に負けて、僕は乗る羽目になってしまった。