この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
私と彼の8日間
第15章 Ⅳ日目
電車は思ったよりも混んでいて、僕は押し入って扉の角に立った。
男が近くにいて、梓を見る。
僕はそいつを睨みつけそっと梓を隠すように立った。
そんなことには気づかず、梓が暑そうに僕を見あげた。
「マサキ君、人いっぱいだね。」
「うん。ほら....窓の外見て?綺麗だね..」
僕が言うと梓はくるりと窓の方を向いた。
その滑らかな背中に手を這わしたくなる。
僕はくびれた腰に手をのばした。
「あっほんとだ!ね、向こうに海も見え..っ..!?」
腰に手を回すと梓が焦ったように首だけ僕を振り返った。
「ま、まさき君?」