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私と彼の8日間
第16章 Ⅴ日目
「あっマサキ!」
「ご、ごめんって!ちょっと考え事してたんだよ!」
僕はすぐにキッチンに向かい、追ってこないことを確認するとコーヒーを煎れた。
(やばいやばい...)
リビングから親父と母さんの会話が聞こえてくる。
「生起さん、今日のご予定は?」
「えっと..」
考えこんでいるのか沈黙が下りる。
僕は心の中でカウントを始めた。
(5....4....3..)
「....」
(2....)
「....小説を....」
(...1...)
「遅いわね。」
母さんは言いかけた親父を遮って、ため息混じりに呟いた。