この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
私と彼の8日間
第17章 Ⅵ日目
座った梓の肩に手を回し引き寄せる。
小さな身体が僕にもたれかかった。
トクン..トクン..と鼓動が聞こえる。
僕は不意に官能小説を開き、読み上げた。
「『彼女は少しして僕にすり寄ってくると、上目使いで見上げた。その細い顎に指で触れると、それだけで感じたように息を吐く。その指を次第に首筋に這わし、くるりと鎖骨を撫でた....』」
「ま、マサキ君!?なに、読んで....」
びっくりしてように僕をみる梓。
「え?なにって....官」
「わ、わかってるよぉ!何で読むの?」
遮るようにあわてて聞く梓だけど、特に理由はなかった。
でも予想外に照れる彼女に、僕は良いことを思いついた。