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私と彼の8日間
第18章 Ⅶ日目

焦ったようにキョロキョロする姿は、梓を少し荒っぽくさせた感じだ。
手土産を渡すと、ニコッと笑う。
その顔は梓そのままだった。
促されるまま家に入り、階段を登る。
「梓ぁ、まだ寝てんの?」
ある部屋のドアで呼びかけても返事がない。
「開けるよ?」
ドアを開けながらお母さんは、僕を見てため息をついた。
「ごめんね~この子、昨日からこんなんでさ。」
「いいえ。」
「じゃあゆっくりしてってね~あ、手土産ありがとねー!また出すから、そいつ落ち着いたら降りてきな!」
「はい。」
僕は頷いて、中に入り扉しめた。

