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私と彼の8日間
第19章 私と彼のはじまり
(うぬぬ・・またあの子マサキ君にぃ~・・・)
一気に負のオーラを出し始めた私に、サヤカが気づいて視線をたどる。
「・・あーまた萌ちゃん松田君に・・あの子絶対マサキ君ねらいだよね。」
「う~~萌ちゃんかわいいからマサキ君取られたらどうしよう~」
私は後ろから、優しく質問に答えるマサキ君を見ながらため息をついた。
「まあマサキ君モテルし仕方ないよ!優しいしね~。でも、梓と付き合い始めたばっかだしさ~萌ちゃんに対してもみんなと同じように接してるから大丈夫でしょ?」
サヤカが笑いながら、大したことないよ、と言うけど、私にとっては大したことあるのだ。
だってマサキ君は勉強もできるし、人前では優しいし、イケメンだし・・。
対して私はというと。
「あ~また萌、松田君に質問してるね~」
「彼女後ろにいるのにね~」
「でも、萌のが絵になるよね!」
後ろからくすくす笑って通り過ぎるクラスメートの言葉が胸に突き刺さった。
(うぐっ・・・どうせ私は地味だしマサキ君にはつりあわないもん・・)
めがねを指で上げ、もうひとつため息をついた。