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私と彼の8日間
第19章 私と彼のはじまり
そう。
華やかなマサキ君と違って、私は地味なのだ。
服だって、マサキ君のアドバイスを受けて、大分マシにはなった(母とサヤカ談)けど、大学でも別に目立ってるわけでもないし、かわいくもない。
確かに目の前で笑いあっている萌ちゃんとマサキ君のが絵になる。
(ほんとに・・たまにマサキ君は私のどこがいいのかわからなくなってくるよ・・・)
「じゃあ梓、ばいばーい!」
「うん、ばいばーい!」
サヤカと別れて私は、じっと講義室の前の廊下でマサキ君を待った。
ぞろぞろと友達に囲まれて出てきたマサキ君が、友達と別れて私のほうに来た。
「ごめん。なかなかあいつらが帰してくれなくて・・」
申し訳なさそうに謝るマサキ君に、私がなんだか申し訳なくなった。
「ううんー!大丈夫だよ?」
そういって見上げると、マサキ君は微笑んでいた。
(う~かっこいい~!)
それだけで、頬が緩む。