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私と彼の8日間
第20章 私と彼とやきもち

「でもさ~あのスクリーン小さくない?」
「何か…あんまり映画って感じじゃないし…」
「客こなくない?」
ざわめいていると、石川先輩がうれしそうに帰ってきた。
「許可下りた!古いけど使えるって!」
「おおお!」
喜んでいると、また田所君が声を上げた。
「でも、映画館って言うには小さすぎますし…アットホームな感じで休憩所、兼、喫茶見たいなのはどうですか?」
「……」
私たちはいっせいにうなずいた。
『…じゃあ喫茶店みたいなのするんだ?』
「うん。」
『僕も行くよ。梓、シフトとか決まった?空いてる時間…』
私は電話口でためらった。
「…シフトは…決まった…んだけど…」
『?』
私はちょっと戸惑ってから小さな声で言った。
「それが…うちのサークル女子が少ないじゃん?」
『そうなんだ。それで?』
「で…凛先輩って言ってね?すごくかっこいい先輩なんだけど…その、趣味があってね…」
『梓、いいからさっさと言って。』
「うっ・・・・」
なかなか言わない私にちょっとイラついたように言うマサキ君。
私は息をついてから言った。
「それが私…」

