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私と彼の8日間
第22章 私と彼と学園祭
「いらっしゃいませ~」
「おお~まじで猫耳だ!」
客を案内しながら短いスカートを気にする。
(み、見えてないよね…っていうか、客多すぎ!!)
二人の男の子を席に案内して、注文を聞く。
「えっと…ご注文は…」
「あの、メニューを…」
「ああ!」
渡していないことに気づいて、慌ててカウンターに戻ろうとすると
「こちらをどうぞ。」
横からぬっと腕が伸びてきた。
「ああ、ありがとー...んーじゃあコーラ!お前は?」
「おれコーヒー」
「かしこまりました。」
田所君がメニューを受け取って、さっさとテーブルを離れた。
私もすぐに頭を下げて追いかける。
「あ、あの、ありがとう!助かった…」
「ああ、いいよ。コーラ入れてきて。」
「うん!」
私はグラスにコーラを注いでお盆に載せてコーヒーと一緒に持っていった。
(うう~私全然ダメダメだ…)
案外、接客というのは難しい。
というか私はさきからへまばっかりで、先輩や田所君にフォローしてもらいっぱなしだった。
(バイトとかしたことなかったからな…)