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私と彼の8日間
第23章 私と彼とすれ違い
「ふうっ..うっ..マサキ君のばかぁ..あほ..嫌いだもん..もう知らない..」
私は図書館の裏で膝を抱えて泣いていた。
(なんで..なんでなんで!!)
その疑問しか浮かんでこなかった。
でも考えてはすぐに、さっきの自分の台詞を思い出す。
『小説のため?』
「..マサキ君泣きそうな顔してた....」
涙を拭って立ち上がる。
痣がズキンと痛んだ。
「....帰ろ....」
しかし振り返った瞬間、私はその場に固まった。
「..たど..ころくん....」
じっと立っていた田所くんが真っ直ぐ私の所にきた。
(どうして田所くんが....)
目の前にくると、何も言わずギュッと抱きしめられた。
「....!?」
私は一瞬なにが起こっているのか分からず、なされるがままだった。