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少し愛して
第9章 秘密①
会う当日…。
佑貴が仕事に行く前に千佳はこう言った。
「今夜、友達と飲みに行ってくるから夕飯は済ませて来てくれる?」
「うん、分かったよ」
佑貴は誰と飲みに行くのかも聞いてこなかった。
それも寂しいと千佳は思っていた。
千佳は出かけるとき自分のバッグにコンドームを入れた。
それは望まない妊娠を防ぐためであった。
夕方になると千佳は支度を整えて出かけていった。
今日の服装は長袖の紺色のブラウスに黒のミニスカートにジャケットを羽織り足元はパンプスだった。
室井との待ち合わせは横浜の高島屋の前に6時だった。
6時近くに高島屋の前で待っていた。
すると背の高いちょっとがっしりした体系の男性が千佳のところにやってきた。
「福山さん?」
「はい、室井さんですか?」
「うん、室井です。よろしく」
「はい、よろしくお願いします」
二人は横浜駅のすぐ近くにある和風の居酒屋に入って行った。
まだ、開店したばかりで店は空いていた。
店に入ると店員がやってきた。
「お客様2名様ですか?」
「そうです」