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見ているのはあなただけ
第1章 偶然
そのまま不動産会社に向かう

「いらっしゃいませ~」
「すみません、先日電話で引っ越しの旨を伝えたのですが・・・」
「あ、はいはい連絡来てますよ。ちょっとおかけになってお待ちくださいね」

椅子に座り近くにあった入居者募集の資料をパラパラと見ていると

「お待たせしました~」
「いえ、大丈夫です」
「すみません、こちらの物件は直接オーナーさんへこの書類を持って行っていただくようになっていまして」
「そうなんですね。分かりました」
「ご足労頂いてすみません。鍵も引越しの際に直接オーナーさんへお返し下さい」
「分かりました。ありがとうございました。」

書類を受け取り不動産会社を出ると、一気に引越しの実感がわいてくる
朝見かけた男の子の横顔を思い出しながら家に向かった

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