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欲しいんでしょ
第4章 机上の気丈~愛実side~
「よくできました。ご褒美だよ。」
「んっ…あぁあ!!」
私は二人の声をただただ聞いていた。
卓先輩と早苗先輩の仲が良い事はずっと前から知っている。
だから嫉妬していた。早苗先輩に。
さっきは早苗先輩に彼氏ができたと思って安心したけど、
その相手は大好きな卓先輩。
私の心の中の何かが急速に壊れていった。
「あっあっあん!」
卓先輩の動きに合わせて早苗先輩が喘ぐ。
私はおもわず耳を塞いだ。
「はんっ!卓ぅ」
それでも手をすり抜けて微かに聞こえる声が、煩わしい。
私は階段を下り、実験棟から出た。
そしてトイレへと駆け込み、泣いた。
声を堪えて。