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欲しいんでしょ
第6章 早苗の長い休息
「卓ー、買ってきたよ。」
「おっ、サンキュー!あがれよ。」
卓に促されるまま部屋へと行く。
あたしは卓にエッチされるのかと思い少し緊張していた。
しかし卓はお菓子の袋を開け、世話話をし始めた。
(え…しないの?)
あたしは驚きつつもポテチを口に含んだ。
卓はそんな気持ちに気付いたのかニヤニヤ笑って、
「あぁ、何か期待してた?」
と言いアイスを食べる。
「べ、別に何も…。てかまだアイスって時期でもないような…」
「何言ってんだ。もう少しで夏だぞ!
それにうまいからな。」
久々に見た卓の笑顔。
ああ、
やっぱりキラキラしてる。
子供の時から変わらない笑顔。
キュッと胸を締め付ける。
「こどもみたい。」
「むっ。ちげーよ、ちょっとは大人だよ。」
だよね。
卓エッチ上手いもんね…。
急に卓は真剣な顔つきになる。
「あのさ……」
あたしは首を傾げた。
卓が何かを真剣に話すのは珍しい。
「俺…早苗の事さ………ゴニョゴニョ」
「ん?何かよく聞き取れなかった。
もっかい言って?」
卓はそっぽを向き口を尖らせた。
「な、何でもねーよ。」
耳が赤いのが気になったけど、何でもないならいいや。