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欲しいんでしょ
第10章 おひるのおひさま
「先輩真っ青ですよ?大丈夫ですか」
愛実ちゃんは歪んだ笑顔であたしを見つめた。
ただ、どことなく自虐的な笑顔にも見える。
「あ、もしこの事周りにばらしたらどうなるんでしょうね。」
あたしは混乱する頭の中、今までの出来事がフラッシュバックのように流れ出した。
『この写真返して欲しければーー』
『俺、早苗の事ーー』
『もうお前との関係は終わりーー』
『何で急にーー』
『必要ないーー』
そしてあたしは一つの事実にたどり着いた。
「もしかして、卓の事脅してたの…?」
違うって言って欲しかった。
あたしの目の前には、笑顔で何も言わない愛実ちゃんしかいない。