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全部、夏のせい
第8章 暗雲〜東京、横浜、そして…
アラムと二人で考え抜いてつけた息子の名前は、

肇(はじめ)で、
でも、「アダム」と呼び掛けていた。

役所に提出する時も、
「あだむ」というルビを振って提出しようかとも思ったけど、

「あんまり突飛なお名前だと、
大きくなった時に何か言われるかも?」と、母が心配して、
「はじめ」という読みで落ち着いて、
セカンドネームと愛称という位置付けで、
「アダム」と呼ぶことにした。


アダムは産まれた時から身体が大きくて、
「新生児検診に来る他のお子様くらいしっかりしてるわね?」と、
看護婦さん達に笑われたほどだった。


アラムに似た彫りが深い顔立ち。
癖のある黒髪と長くてくるりとした睫毛。
でも、肌の色はアラムより「色白」で、
唇は私に似ているみたいだった。


帝王切開で産まれたお子様は、
力強くおっぱいを吸えないと聴いていたけど、
アダムは最初から痛い程、しっかり吸ってくれて、
先端が伸びて千切れてしまうのではと思う程だった。


母乳では足りなくて、
ミルクも併用だったから、
祖母やアラムに授乳をお願いすることが出来たのも助かった。


そんな中、7月の論文試験も無事に受験することが出来た。

試験では、集中するあまり、何を書いていたかも覚えていない程だったから、合格自体、難しいと半ば諦めていた。

その夏は、アダムの泣き声に翻弄されながら、
賑やかに過ごした。


アラムは私のお腹の傷を心配して、
暫く、セックスをすることもなかったけど、
毎日、抱き締めはキスをして、
「愛してる」と言ってくれた。


慣れない育児と勉強で、
気付くと眠ってしまっているような夏を過ごしながら、
後から考えると一番幸せな夏を過ごしていた。



まさか、論文試験も合格していたのは嬉しい誤算で、
そのまま口頭試問に進んで、
無事に目標だった在学中の合格を果たした。


目標を達成出来たから、
それでもう、良いかなと思ったけど、
アラムが「最後まで頑張ろうよ?協力するから!」と言ってくれて、
祖母の助けもあって、司法修習生になった。


大学の卒業式には参加出来なかったけど、
アラムと私、そしてアダムは、
祖母の手助けのおかげで、とても幸せな日々を過ごしていた。



あの知らせが来るまでは。

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