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全部、夏のせい
第9章 愛別離苦

時間的に融通が利く、小さな法律事務所に入った。
祖母の知り合い…と聴いていたけれど、
実は父の知り合いの事務所だということはかなり後になって知った。
国際結婚をしていて、1歳になる子供がいることも知った上で雇用して貰っていた。
アラムの職場とも近くて、
祖母の助けもあって、なんとか駆け出しの弁護士として仕事をしながら、
アラムと協力しあって子育てをしていた。
祖母の家にはテレビがなかったので、
朝や夜にはラジオでニュースを聴いては、
新聞を読むような感じだった。
7月の私の23歳の誕生日の朝、
ラジオのニュースが、
遠いアフリカの小国で軍事クーデターがあったことを伝えて、
私とアラムは固まってしまった。
それは、確かにアラムの母国の名前だった。
ヘッドライン程度の情報しかないまま、そのニュースは終わって、
天気予報になる。
アラムは黙り込んでしまっているので、
「仕事に出ましょう。
今日は私が運転するわね?
お祖母様、アダムを宜しくお願いします」と言って、
アダムにはフランス語で、
「ママにキスして?
行ってきます」と言って、
自分からキスをすると、
嬉しそうに笑ってくれる。
アラムもアダムにキスをすると、
二人で車に乗り込んだ。
エンジンをかける前に、
「アラム…さっきのニュースは…」と言っても、
まだ、黙り込んでいる。
「きっと、事務所に行ったら、
最新の情報、あるわよ。
アリは、まだエクスに居るの?」と言うと、
「心配掛けてごめん」と、
私を抱き締める。
「国を捨てたなんて言ってたけど、
母国は母国よ?
お父様、心配ね。
日本に呼び寄せることが出来れば良いのに、
それは、難しいの?」と言ってみると、
「マーサは、本当に優しいね。
ありがとう」と言って、
強く抱き締めてキスをしてくれる。
「とにかく、仕事に行ったら、
新しい情報、あるわよ?
帰りはいつもの時間で良いのよね?
私、アラムの事務所の周りは、車が沢山で、
運転、自信ないから、
私の事務所に迎えにきてね?
帰りは運転して貰おうかな?」と言うと、
「そうだね?」と、いつもの優しい顔で笑って、
額にキスをしてくれた。
祖母の知り合い…と聴いていたけれど、
実は父の知り合いの事務所だということはかなり後になって知った。
国際結婚をしていて、1歳になる子供がいることも知った上で雇用して貰っていた。
アラムの職場とも近くて、
祖母の助けもあって、なんとか駆け出しの弁護士として仕事をしながら、
アラムと協力しあって子育てをしていた。
祖母の家にはテレビがなかったので、
朝や夜にはラジオでニュースを聴いては、
新聞を読むような感じだった。
7月の私の23歳の誕生日の朝、
ラジオのニュースが、
遠いアフリカの小国で軍事クーデターがあったことを伝えて、
私とアラムは固まってしまった。
それは、確かにアラムの母国の名前だった。
ヘッドライン程度の情報しかないまま、そのニュースは終わって、
天気予報になる。
アラムは黙り込んでしまっているので、
「仕事に出ましょう。
今日は私が運転するわね?
お祖母様、アダムを宜しくお願いします」と言って、
アダムにはフランス語で、
「ママにキスして?
行ってきます」と言って、
自分からキスをすると、
嬉しそうに笑ってくれる。
アラムもアダムにキスをすると、
二人で車に乗り込んだ。
エンジンをかける前に、
「アラム…さっきのニュースは…」と言っても、
まだ、黙り込んでいる。
「きっと、事務所に行ったら、
最新の情報、あるわよ。
アリは、まだエクスに居るの?」と言うと、
「心配掛けてごめん」と、
私を抱き締める。
「国を捨てたなんて言ってたけど、
母国は母国よ?
お父様、心配ね。
日本に呼び寄せることが出来れば良いのに、
それは、難しいの?」と言ってみると、
「マーサは、本当に優しいね。
ありがとう」と言って、
強く抱き締めてキスをしてくれる。
「とにかく、仕事に行ったら、
新しい情報、あるわよ?
帰りはいつもの時間で良いのよね?
私、アラムの事務所の周りは、車が沢山で、
運転、自信ないから、
私の事務所に迎えにきてね?
帰りは運転して貰おうかな?」と言うと、
「そうだね?」と、いつもの優しい顔で笑って、
額にキスをしてくれた。

