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全部、夏のせい
第10章 再びのエクス、そして隣国へ

パリの夏は、太陽に溢れたエクスの夏より少し凌ぎやすく感じた。
カラリとした夏空。
いつまでも明るいままの夜。
公立ではなく、紹介された私立の学校に入学も決まって、
引っ越しも少し落ち着いていた。
仕事は事務仕事と、面談や通訳が多かった。
アラムのお父様からは全く連絡が来ないまま、夏も終わろうとしていたある日、
アラムの母国のニュースが事務所にも飛び込んで来た。
選挙が終わったのにも関わらず、
結果に不服な軍部がクーデターを再び起こして、
混乱しているという内容だった。
直ぐにアラムのお父様に連絡をしたけど、
繋がらない。
アリに連絡をすると、途切れ途切れの通話で、
聴こえているか判らなかったけど、
「隣国のキャンプにお父様を連れて来て!」と、何度も繰り返してみた。
そした、私は上司に掛け合って、
隣国で難民支援をしたいと申し出て、受理された。
祖母に言うとまた、ついてくると言われそうだったけど、
「学校が始まるから、パリに残って子供達を見て欲しい」と伝えた。
三度目の隣国入りに、
私は今までにない緊張感を覚えたけど、
絶対にアラムのお父様をパリまで連れて帰ろうと思っていた。
カラリとした夏空。
いつまでも明るいままの夜。
公立ではなく、紹介された私立の学校に入学も決まって、
引っ越しも少し落ち着いていた。
仕事は事務仕事と、面談や通訳が多かった。
アラムのお父様からは全く連絡が来ないまま、夏も終わろうとしていたある日、
アラムの母国のニュースが事務所にも飛び込んで来た。
選挙が終わったのにも関わらず、
結果に不服な軍部がクーデターを再び起こして、
混乱しているという内容だった。
直ぐにアラムのお父様に連絡をしたけど、
繋がらない。
アリに連絡をすると、途切れ途切れの通話で、
聴こえているか判らなかったけど、
「隣国のキャンプにお父様を連れて来て!」と、何度も繰り返してみた。
そした、私は上司に掛け合って、
隣国で難民支援をしたいと申し出て、受理された。
祖母に言うとまた、ついてくると言われそうだったけど、
「学校が始まるから、パリに残って子供達を見て欲しい」と伝えた。
三度目の隣国入りに、
私は今までにない緊張感を覚えたけど、
絶対にアラムのお父様をパリまで連れて帰ろうと思っていた。

