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全部、夏のせい
第10章 再びのエクス、そして隣国へ

顔見知りになったドライバーさんのピックアップトラックで、
空港からキャンプ地に向かう。
「今回は物凄い人が溢れてる」と片言のフランス語で説明してくれる。
そして、言葉通り、建物から人は溢れていた。
着の身着のままで逃れてきたらしい人ばかりで、
配給されたブランケットにくるまって座り込んでいる人や、
怪我をしている人も見受けられる。
優先順を決めるのも難しいくらいだった。
何よりも、フランス語も英語も通じない人ばかりだったから、
現地の単語のいくつかしか理解出来ない私一人では、
聴き取り調査も出来ない程だった。
とにかく、名簿化しながら、
少しでも話を聴いていかなくてはと、
着いたその瞬間から、仕事に取り掛かった。
「これ、役に立つかも!」と祖母に言われて持てるだけ持っていった粉ミルクと粉末プロテインドリンク、それにインスタントの砂糖入りのコーヒーが、かなり役に立った。
普段、甘いものを飲まない私ですら、
激甘なインスタントコーヒーが沁み渡っていくほど美味しく感じる。
それと、乳児だけでなく幼児もかなり、食生活が酷く、栄養失調気味なのが、素人の私でも判る程だったから
粉ミルクを溶いて、スプーンで少しずつ飲ませてあげるようにするだけで、かなり状況が良くなるようだった。
大人はプロテインドリンクを溶かして飲む。
他にはクラッカーみたいなものしかなくて、
とにかく沸かしたお湯で、ドロドロの液体をゆっくり飲むだけでも、
少しは空腹を補えるし、
内臓もきちんと動いてくれる感じがした。
生理用ナプキンも多めに持っていったので、
不衛生な状態に耐えている女性達の役に立てた。
一日中、寝る時間以外は、
そんな人達に囲まれて、
あっという間に時間が過ぎていた。
アリからの連絡も、お義父様からの連絡もない。
何しろ、携帯は繋がらないから、仕方ない。
ヘリコプターが飛んで来てくれないかと、
毎日祈りながら待っていたけど、
ただ、日数ばかりが過ぎていった。
空港からキャンプ地に向かう。
「今回は物凄い人が溢れてる」と片言のフランス語で説明してくれる。
そして、言葉通り、建物から人は溢れていた。
着の身着のままで逃れてきたらしい人ばかりで、
配給されたブランケットにくるまって座り込んでいる人や、
怪我をしている人も見受けられる。
優先順を決めるのも難しいくらいだった。
何よりも、フランス語も英語も通じない人ばかりだったから、
現地の単語のいくつかしか理解出来ない私一人では、
聴き取り調査も出来ない程だった。
とにかく、名簿化しながら、
少しでも話を聴いていかなくてはと、
着いたその瞬間から、仕事に取り掛かった。
「これ、役に立つかも!」と祖母に言われて持てるだけ持っていった粉ミルクと粉末プロテインドリンク、それにインスタントの砂糖入りのコーヒーが、かなり役に立った。
普段、甘いものを飲まない私ですら、
激甘なインスタントコーヒーが沁み渡っていくほど美味しく感じる。
それと、乳児だけでなく幼児もかなり、食生活が酷く、栄養失調気味なのが、素人の私でも判る程だったから
粉ミルクを溶いて、スプーンで少しずつ飲ませてあげるようにするだけで、かなり状況が良くなるようだった。
大人はプロテインドリンクを溶かして飲む。
他にはクラッカーみたいなものしかなくて、
とにかく沸かしたお湯で、ドロドロの液体をゆっくり飲むだけでも、
少しは空腹を補えるし、
内臓もきちんと動いてくれる感じがした。
生理用ナプキンも多めに持っていったので、
不衛生な状態に耐えている女性達の役に立てた。
一日中、寝る時間以外は、
そんな人達に囲まれて、
あっという間に時間が過ぎていた。
アリからの連絡も、お義父様からの連絡もない。
何しろ、携帯は繋がらないから、仕方ない。
ヘリコプターが飛んで来てくれないかと、
毎日祈りながら待っていたけど、
ただ、日数ばかりが過ぎていった。

