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全部、夏のせい
第12章 アリの想い

俺は幼い頃から、アラムと一緒に居た。
産まれた時から。
だから、物心ついた時にはそれが当たり前になっていた。
家がアラムの父王の腹心で、
姉が『アラムの許嫁』、
俺はアラムを支えていく立場だからと、
ずっと言われて育っていた。
でも、アラムはそんなことを口にすることもなく、
俺には優しくて、礼儀正しく、
むしろ、俺の方が粗野でぞんざいな処があったりした。
スイスの寮生活の時も、
他の学生達から軽い苛めに遭うことがあっても、
アラムは涼しい顔でやり過ごし、
俺が突っかかっては、
「アリ、落ち着けよ?
別に彼らは敵ですらない」と笑っていた。
イギリスの大学でも、
同じような感じだった。
俺が寮を抜け出して、
女の処に行く時も、
肩をすくめて笑って送り出していた。
高校在学中の夏休みに、
姉と結婚してたアラムは、
既に童貞ではなかったから、
余裕だな?と思っていたから、
俺の方はアホみたいに、
イギリス女を攻略するのに夢中だった。
まあ、商売女だから、
恋愛ではない。
変な病気とかを貰わないように気をつけながら、
気持ち良くなることだけ、
考えていた。
本当にくだらない毎日だった。
産まれた時から。
だから、物心ついた時にはそれが当たり前になっていた。
家がアラムの父王の腹心で、
姉が『アラムの許嫁』、
俺はアラムを支えていく立場だからと、
ずっと言われて育っていた。
でも、アラムはそんなことを口にすることもなく、
俺には優しくて、礼儀正しく、
むしろ、俺の方が粗野でぞんざいな処があったりした。
スイスの寮生活の時も、
他の学生達から軽い苛めに遭うことがあっても、
アラムは涼しい顔でやり過ごし、
俺が突っかかっては、
「アリ、落ち着けよ?
別に彼らは敵ですらない」と笑っていた。
イギリスの大学でも、
同じような感じだった。
俺が寮を抜け出して、
女の処に行く時も、
肩をすくめて笑って送り出していた。
高校在学中の夏休みに、
姉と結婚してたアラムは、
既に童貞ではなかったから、
余裕だな?と思っていたから、
俺の方はアホみたいに、
イギリス女を攻略するのに夢中だった。
まあ、商売女だから、
恋愛ではない。
変な病気とかを貰わないように気をつけながら、
気持ち良くなることだけ、
考えていた。
本当にくだらない毎日だった。

