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全部、夏のせい
第13章 再会
「アリ、ちょっと水を汲んで来てくれるかな?
ほら、こっちのアリおじさんに、
水場を案内して、
一緒に汲んで来て?
甘い飲み物の粉、持って来てくれたって?」
とアラムが言うと、
大きめのヤカンを持って、
小さいアリ少年は、アリと出て行った。


急に静かさが訪れると、
女性の少し苦しそうな息遣いが気になってしまう。



「マーサ。
僕はあの女性と結婚している訳でもないし、
男女の関係もない。
アリは、彼女と、彼女の亡くなった夫との間に残された子供だよ。
名前はたまたま、あの、アリと一緒だけどね?」と笑う。

穏やかな声は、以前のままで、
聴いていると、安心して、少し眠たくなるのも、
昔のままだった。


「拉致されてかなり長い間、
拘束されてたけど、
そのグループで内輪揉めがあって、
たまたま僕の母国出身の若者2人が、
僕を逃してくれた。
それで、その後、彼女の夫が、逃亡を助けてくれて、
この国境近くの村まで、連れて来てくれた。
当時はまだ、国境も厳しく閉鎖されてて、
そのまま、この村で世話になって、
子供や大人達に、
文字や算数や色々なことを教える先生みたいなことをしていた。
脚が悪いから、流石に野良作業とか、土木作業は出来なかったし、
僕のことを『王子』だって思ってるから、
そんなことはさせられないって言われてね」


アラムの脚にそっと触れる。


「マーサ、くすぐったいよ?
それに、興奮しちゃうよ」と言うと、
優しく抱き寄せて、
額や頬、そして唇にキスをしてくれると、
また、話を始めた。
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