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全部、夏のせい
第15章 別離
身内だけの教会での葬儀に、
お義父様とアリも、宗派が違うのに参列してくれた。


亡くなってから3年近く経っているので、
かなり私自身は気持ちの整理は出来ていて、
ただ、アラムを静かに眠らせてあげたいと思っていた。


アラムと短い新婚生活を送った祖母の家に滞在して、
アダムとアリはアメリカに戻っていった。

リルも学校があるからと独りでスイスに戻ると言うから、

「一緒に行くわ」と言うと、

「ママン、大丈夫だよ。
僕、もう、大きいんだから」と笑われてしまった。



お義父様とアリは、
もう少し日本で過ごしたいと言うので、
私はホテルを予約して、
一緒に過ごすことにした。


多分、何かしていた方が私の気持ちが晴れると気遣ってくれているんだろうと感じたけど、
正直なところ、何をすれば良いかも判らないままでいた。


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