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全部、夏のせい
第16章 新たな出逢い

その日の朝は、
問屋街のある街のホテルチェーンの一つに出掛けた。
日本に滞在中、ホテルに忘れ物をしたというスタッフからの連絡が今頃、立て続けに来たからだった。
朝のチェックアウト業務が落ち着いたころを目掛けて、
フロントに声を掛けると、
「ああ、お電話の…。
少々お待ちくださいませ」と制服姿のスタッフは奥へと消える。
ふと見ると、バックパックを背負った長身で痩せた男の子が、
「スミマセン」と声を掛けていた。
私が手近にあったベルを鳴らすと、
澄んだ綺麗な音が鳴って、
奥から別のスタッフさんが出て来る。
彼は私に小さい声で「アリガトウ」と言うと、
ゆっくりした日本語で、
ここのホテルの名前を言って、話し始める。
結構日本語が上手なようだったので、
心配することはないかしらと思って、
他のスタッフさんから忘れ物を受け取って、
男の子に会釈をしてそこを後にした。
そして、駅近のもう一つの同じ系列のホテルに向かう。
別のスタッフがそちらに宿泊していて、
同じように忘れ物をしたと言っていたからだった。
その時は旅行解禁のせいで、
同じホテルを手配出来なかったから、2ヶ所に別れての宿泊だった。
それで、三人のうち、二人が忘れ物をして、
たまたま、別々のホテルだったので、
スマホのマップを観ながらのんびり移動した。
途中で、早くから開いていた革問屋さんを見つけて、
中を見せて貰う。
ブランド名を決めて、
焼き印を入れたタグを作ろうかしらと思って、
名刺を渡して、皮のサンプルとカタログを貰ったら、
なかなか重たくて、笑ってしまった。
問屋街のある街のホテルチェーンの一つに出掛けた。
日本に滞在中、ホテルに忘れ物をしたというスタッフからの連絡が今頃、立て続けに来たからだった。
朝のチェックアウト業務が落ち着いたころを目掛けて、
フロントに声を掛けると、
「ああ、お電話の…。
少々お待ちくださいませ」と制服姿のスタッフは奥へと消える。
ふと見ると、バックパックを背負った長身で痩せた男の子が、
「スミマセン」と声を掛けていた。
私が手近にあったベルを鳴らすと、
澄んだ綺麗な音が鳴って、
奥から別のスタッフさんが出て来る。
彼は私に小さい声で「アリガトウ」と言うと、
ゆっくりした日本語で、
ここのホテルの名前を言って、話し始める。
結構日本語が上手なようだったので、
心配することはないかしらと思って、
他のスタッフさんから忘れ物を受け取って、
男の子に会釈をしてそこを後にした。
そして、駅近のもう一つの同じ系列のホテルに向かう。
別のスタッフがそちらに宿泊していて、
同じように忘れ物をしたと言っていたからだった。
その時は旅行解禁のせいで、
同じホテルを手配出来なかったから、2ヶ所に別れての宿泊だった。
それで、三人のうち、二人が忘れ物をして、
たまたま、別々のホテルだったので、
スマホのマップを観ながらのんびり移動した。
途中で、早くから開いていた革問屋さんを見つけて、
中を見せて貰う。
ブランド名を決めて、
焼き印を入れたタグを作ろうかしらと思って、
名刺を渡して、皮のサンプルとカタログを貰ったら、
なかなか重たくて、笑ってしまった。

