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第18章 １８

一方でレンヤは――少なくとも『今』だけは――ひたすら“罰”を主張する涼子よりも、慈愛に満ちていた。

撓（しな）る舌を使って涼子の乳首に、散々“鞭を振るった”後には、唇を尖らせて“ぶちゅっ”と――“優しく”吸い付いた。

「アハァン！」

その際――涼子は歓喜に割れそうな喘ぎ声とともに悶えて、悶えながら思った。

（やだっ、レンヤ君ったら、“涼子”にすっごく、優しくしてくれる……）

この時、涼子は心中でさえも、自分のことを名前で呼んでいた。

　　　　　　　　　　　　　　　☆☆☆☆☆

やがてレンヤは――涼子の左の乳首に時間をかけて“罰”を与えたその後――その唇を右の乳首へと移した。

思い返してみれば――長い間、ひたすら“真珠”の如き指先で、優しくくすぐられ、穏やかに転がされていた、右の乳首だ。

今、レンヤの舌による愛撫を“罰”と見立てた上で、指先による愛撫を比喩してみれば――差し詰め“溺愛”といったところだろうか。

レンヤはそれから――長く“溺愛”していた右の乳首に――『もう甘やかさない』といった感じで――“罰”を与えた。

無論、この時も涼子はレンヤの味方で、

（そうよ……涼子の右の乳首だって、ビンビンに勃起してるスケベな乳首なんだもの……“罰”を与えられるべきだわ……）

などと思いながら、

――ミチュゥ、みむちゅッ、んぬちゅぅぅッ、ぬぷぅぅ……――

という、件のレンヤの舌が作る猥褻な音を背景に、

「んあふ！んあふぅ、うっぅん……あんぅ、ぅあんッ、あんっ、あぁんっ、あぁ――」

と、喘ぎ、悶えた。

が、同時にレンヤは、それまで“罰”を与えていた左の乳首には、彼の右手の指先を添えて、それを“溺愛”した。

その指遣いは――例の如く“真珠”の玉を涼子に連想させて――やはり豊富だったが、その根底には常に“慈愛”が溢れている。

まるで先程までの“罰”に落ち込んだ乳首を、“慰めている”ようだった。

その“溺愛”には、涼子は一入の感動とともに、心の底から感謝する。

（レンヤ君たら、本当に、優しい……こんなスケベな乳首を、こんなに可愛がってくれるなんて……）