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第19章 １９

さらに涼子は、長く立ち尽くしているうちにいつからか、もう一段上の下品な想像にも、思いを及ばせていた。

涼子の目の前に真直ぐ横たわる、レンヤの逞しい身体を眺めて、涼子はこう考えていた。

（今のレンヤ君って……）

便器みたい――。

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勿論その想像は、涼子が腰を落とすのを前提として、なされている。

“あろうことか”ではあるが――涼子は思う。

もしもレンヤが“便器”なら、涼子はレンヤの唇に、『愛液』という“用を足す”ということになる。

（やっぱり、無理……）

涼子は今、改めてそう思った――が、そこでレンヤが涼子に声をかけた。

「いつまでそうやって、ボケッと突っ立ってるつもり……？？」

レンヤに催促されるのは、これが三度目だ――結局、涼子はそこで決心を固めた。

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なおもガクガクと震える両足の膝を、ほんの僅かに折り曲げてみた。

自ずと後ろに突き出された尻が、レンヤの顔の真上に翳（かざ）された――ところで、レンヤがクスクスと笑いながら、独り言のように呟いた。

「涼子のマン汁が、水着から俺の顔にポタポタ垂れてくる……」

「やっ、やぁぁんっ……言わ、ないでぇ……」

涼子は相応の羞恥に呻きながらも、自身の股の間に目を遣った。

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レンヤの言った通り、水着から愛液が垂れている――しかし先程の彼の叙述は、ほんの少しだけ正確性を欠いていた。

水着の股間の、紺色の布“それ自体”から、愛液がレンヤの顔に垂れているのではない。

紺色の布からは垂れているのは、愛液が引いている一本の、長く透き通った糸だ。

その糸の千切れる先端が、愛液の滴となってポタポタと、レンヤの顔に降り注いでいるのだ。

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しかし何にせよ、涼子の愛液がレンヤの顔を汚していることには、変わりなかった。