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第19章 １９

やがて涼子は――せめて水着を着たままで、もう少しの快感を……とばかりに、レンヤの腰の脇で、両手を床に付いて、斜めにした上半身を支えた。

続けて両足の膝も床に付けて、自身の股間を覗き込みつつ腰を沈めて、そうやって秘部の前部を、レンヤの口元に押し当てた。

不思議なことに、奈津子に対する不当な苛立ちによって、涼子は自分にそうする”権利”が与えられたような気になっていた。

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言うまでもなく秘部の前部には、涼子の肉体に散らばる幾多の性感の中で最も敏感な、クリトリスがある。

それは包皮には包まれているものの、随分と前から当然のように勃起していて、その一部を包皮から覗かせていた。

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そういった訳で涼子はクリトリスの、包皮から出たその一部に彼の愛撫を欲して、水着のその部分をレンヤの口に押し当てたのだが、彼にしても涼子の思惑は理解している。

理解しているからこそ、その思惑にそぐわないのが“意地悪”な彼の常で、ここでもそうだった。

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レンヤは、涼子が水着越しにクリトリスを、彼の口元に添えた次の瞬間には、彼が両手で掴んでいる涼子の尻を、前に押し出した。

そうやって、“折角”涼子が押し当てたばかりのその部分を、口元から退かす。

挙げ句、望まずして四つん這いの姿勢になった涼子は――拗ねたような声を漏らした。

「やっ、やぁぁぁ……」

然る後、レンヤに逆らうように、今一度水着の秘部を彼の口元に押し当てようと、腰を沈めようとした。

しかし涼子がそうするよりも先に、レンヤが彼の右手で、涼子の右足の太股を抱くようにして、その指先を涼子の股間に赴かせた。