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第21章 ２１

その時、レンヤの指先は、それまでよりもずっと前に――勿論のこと涼子に悟られないように――移っていた。

でも、それを知らない涼子は――中指の先で包皮を捲らせた後――（最初は大丈夫……）と思っていたから、それなりの勢いで腰を下げた。

ところが“突然”に、中指の先で肛門を、ズン――と突かれたものだから、涼子は、

「アッハァ――ぬうぅんッ！」

と、クリトリスに由来する快感に“僅か”に悶えた直後に――“僅か”の代わりとばかりに――それまでで最も大きく、最も甲高い声で「ぬうぅんッ！」と、叫んだ。

時にレンヤは――“最も大きく、最も甲高い声の「ぬうぅんッ！」”を聞いて楽しそうに笑い――笑いながら、今度は彼自身の右手を動かして、涼子の肛門を中指で連打した。

涼子は――ズンッ、ズンッ、ズンッ――と肛門を突かれる重い“衝撃”に、一一「ぬぅんッ！」と叫びながら、レンヤの制止を試みた。

「レンヤ君ッ、止めてッ――ぬぅんッ！――そ、そんなに“強く”突いたらッ――ぬうぅんッ！――指が“お尻”にッ――ぬうぅんッ！――刺さっちゃうッ！――ぬぅんッ！」

そこでレンヤは――涼子に“恥を掻かせる”以外には何一つ意味を見出せない質問を――涼子の肛門を突きながら、した。

「お尻の“どこ”に、刺さっちゃうの……？」

（そんなの、分かり切ってるでしょ――？？）

涼子はそう思いつつも、答えた。

「あ、穴ァァッ――ぬうぅんッ！――お、お尻の、穴ァッ――ぬぅんッ！――強く突いたらッ――ぬぅぅんッ！――指が穴にッ、刺さっちゃうッ！！――ぬぅんッ！――」

するとレンヤは、涼子の言明をいささか歪めて受け止めて、こう返した。

「だったら、“優しく”突いてあげる……」

然る後レンヤは、それまでとは真逆に涼子の肛門を、実に“優しく”そっと――ツン、ツン――と、突いた。

尤も、“優しく”突かれればそれはそれで、涼子は妙に“安堵”してしまい、その挙げ句、

「やぁぁぁぁん、あっ、あぁぁん……」

などと、何故か“照れたような”、“拗ねたような”……何にせよひどく甘ったるい声を、漏らした。