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第12章 １２

やがてその“不安な”快感は――レンヤに舌を吸われる間に――涼子の全身へと伝わった。

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全身が『破裂しそうな』“膨張”と、全身が『溶けてしまいそうな』“縮小”の矛盾が、涼子の背中を――じわじわと――仰け反らせる。

仰け反らせながら、涼子は――身体の“中心線”を曲げざるを得ない快感に――取り敢えず、

「ふッッむぅぅぅぅッッ――ふむッ、ふむむッ……」

という荒い鼻息で悶えて、その鼻息で足りない分は心中で、

（ああぁぁッ――あぁッ、あッ、あ、あぁぁ……）

と、悶えた。

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そして、背中を仰け反らせている途中、涼子の勃起した二つの乳首が図らずも――本当に“図らずも”――レンヤに擦れた。

レンヤの厚い胸板の上で、“火花”で焦らされた二つの乳首が、コロォンっ、と転がる――（ようやく？）乳首でも“火花”が――“バチィンッ”と、弾けた。

刹那、涼子は引き攣った鼻息を、一段甲高くした。

「むふぅぅぅぅ――むむうぅん！――うーーむむぅぅぅ……」

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その直後、涼子は先ほど抱いたレンヤのキスへの感想――『“女”を感じさせるキス』を、新しいものへと更新する。

（知らなかったわ……キスがこんなにも、“女”を……）

涼子は思った。

（欲情させるものだったなんて……）