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友也サイドストーリー
第1章 出逢い
今までずっと同じ車両にいた事や気になっていた事などは話さずにいた。

「お父様はお元気?」

「父さん?元気だと思うけど、どうかした?」

「え?いや、何でもないです、何となく…。」

「てか何で敬語?何年生?」

「二年生です。」

「タメじゃん。」

「そうだった…。息子さんと私は同じ年…。」

「えっ?なんて?」

「いや!なんでもないですっ!じゃ!私ここで降りるので。」

二駅は短い時間だった。

毎朝話しかけたけど、彼女はどことなく上の空で常に何か考えている様子だった。
まぁ俺の話のボキャブラリーなんてたかが知れてるけど…。

ただウチの両親の話題には耳を傾ける様子だった。

内容はどうあれ、ただただ彼女と同じ時間を過ごすだけでときめいた。


9月も半ばの日曜日、定期テストを控えているため部活動は休みだった。明日からのテストに備えてヤッツケの勉強に励もうと思ったけど起きたら11:00を回ってた。

部屋のカーテンを開けると父が門から出て行く姿が見えた。

(あぁ、辞書を貸してもらいたかったのに出かけちゃったか。)

階下に降り歯を磨き顔を洗う。洗面台の鏡に映るアホ面の自分は彼女のおっぱいを思い出している。

(グッジョブな鏡さんだぜ。)

少し汚れた鏡をきれいに拭いてやった。

朝昼兼用の食事を済ませて自室でテスト勉強をした。

(やっぱり辞書がないとわかんないや。)

仕方なく父の書斎に辞書を借りに行く。

「辞書、辞書っと…。あれ?」

机の上にスケッチブックが置いてあった。

(そういえば絵画教室に通ってるって言ってたっけ。どれどれお手並み拝見。)

スケッチブックをめくると様々な静物画を中心に風景画、肖像画なんかが描かれていた。

(おー!なかなかうまいじゃん。)

更にページをめくるとヌードの絵がでてきた。

(うわっ!女のヌードも描くんだ!)

妖艶な女性のヌードデッサンがいろんなポーズで何枚もあった。細かい描写も写実的で不器用な俺の親とは思えなかった。

(おっぱいでかー。マン毛ボーボーやん、エロー。)

唾を飲んで興味津々にめくっていくと……最後のページを見て驚愕した。

「…これって…どうみても…。」
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