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暗い部屋の中の 水音
第4章 真奈美
圭吾との逢瀬も三か月が過ぎた頃
真奈美はトイレで尿を取っていた
リビングで検査の為 漬けてみる
線が浮き出して来た
先月 生理が無く
間もなく生理を迎える予定だった
修と暮らしている時 何度も検査し
その度落胆していたのに・・
その夜 圭吾と濃密な時を過ごした後
圭吾の腕に頭を乗せ 圭吾を
見つめ 妊娠した事を告げた・・・・・・・・・・
(圭吾が喜んで呉れると 信じていた)
圭吾は 真奈美の言葉を聞いた時
真奈美を見つめ 起き上がった
ベッドから降りるとシャツを着始めた
冷たい目で 真奈美を見て
「・・・ルール違反だよ・・・」
真奈美が 見上げた
「・・大人の付き合いだったろ・・」
スラックスを 上げながら呟く
「俺に 妻と子供居るの知ってたろ」
ジャケットを 羽織りながら言って来る
「・・子供・・俺の子か?・・・」
真奈美を見下ろし 冷たい目で言った
「・・でてってー・・」
真奈美は叫んでいた
一人に成って 圭吾の言葉が
頭の中を駆け巡っていた
・・俺の子か?・・お・と・な・の・つ・き・あ・い・・・違反だよ・・
泣きはらした目で 朝を迎え
仕事場に退職すると電話を入れ そのまま
病院に向かった 金曜日に来てくれと言われ
その日までの事は
後に成っても 思い出せない日日だった