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暗い部屋の中の 水音
第4章 真奈美
トイレの中で目が覚め起き上がり
リビングのソファーに座り 窓の外を見た
外は陽が暮れ近隣のマンションの窓から
明るい光が零れている あの明かりの下には
暖かい家庭が・・家族が・・
あれだけ泣いたのに また涙が浮かんでくる
真奈美は携帯をバックから取り出し
修を呼び出した
「もしもし 修 仕事中ゴメン」
何度かの呼び出しの後 修が出て呉れた
「真奈美 何?」
何時もの明るい声で 修が話しかけて来た
「・・・・・・・・・・・修・・・離婚してもらいたいの・・・・」
真奈美は離婚を切り出した時
何処かで 自分を見つめる目を感じていた
「・・え?・・何?・・なに?・・なんで?・・」
慌てた様な 修の声を聴いていた
「・・離婚 して欲しいの・・・」
真奈美は言い重ねた
「・・真奈美・・どうしたの?・・何故?・・突然?・・」
困惑した 修の声を聴きながら
「・・今日・・病院に行って来たの・・赤ちゃん・・・おろした・・・」
涙が 溢れて来た・・・・
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・日曜に帰る・・・」
修との通話が終わった