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暗い部屋の中の 水音
第4章 真奈美
暫くぶりで 街中を歩き 洋服をとウィンドウを
覗いている時
「真奈美?」 声を掛けられ振り向き
「美香? 暫くぶり 元気だった」
大学時代の友人が
二人で近くのコーヒーショップで近況を語り合った
「何で 此処へ? 引っ越したの?ご主人は?」
美香が不思議そうに聞いて来た
「離婚して 引っ越して来たんだ」
ふと 修の顔が浮かんだ
「美香は ?」
「私も7年前 両親の処へ戻ったの」
寂しそうに話す
「主人の 浮気で離婚したの」
顔を上げ真奈美を見た
「私も 子供は引き取って 今小学2年生 手がかかるわ」
諦めた様に 話していた
「養育費払って呉れる約束していたのに 1年で・・・反故」
「何処に住んで 何してるのか知らないし 携帯も変えたみたいで 連絡も無いは・・」
真奈美に美香が近況を話している時に 大柄な男性が近付いて来て
「鈴木さん」
振り向くと営業の森田が 笑顔で立っていた
「森田君 今日は買い物?」
真奈美の言葉に 照れた様に頷き美香を見た
「井上さん 大学の時の同級生」
真奈美は 手で美香を指し紹介し 森田が少し赤い顔をした
「森田です 鈴木さんと同じ職場で・・・」
そう言うと森田は 別の席へと離れて行った
「今度 一緒に飲もうか?」
真奈美は 美香を誘った
「私の部屋で 昔を思い出して」
真奈美の言葉に美香は少し躊躇し 頷き
お互いに電話を交換し その日は別れ
翌週真奈美の部屋へ 来る約束を交わした