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暗い部屋の中の 水音
第4章 真奈美
「傷つけた 傷ついた者どうし 色々有ると思うけど 私と付き合って欲しい」
佐藤は真剣な目で 真奈美を見つめて来た
「真奈美さんが 仕事の時の笑顔に何時も助けられててね」
佐藤が グラスを空け笑顔で話し始めた
「真奈美さんが来るまで笑顔を忘れていてね」
「貴方の笑顔を見て 励みに成っていたんだ」
佐藤は真奈美の目を見つめ話し続けて居た
「真奈美さんが 悲しそうな顔をしていた事が有ったでしょ」
真奈美が顔を上げた
「最初に 食事を誘った時」
佐藤が顔を見ながら言う
「何が 有ったのか判らなかったけど 貴方を守りたいと
思って あの日誘ったんだ」 真剣な佐藤の目と合った
「二人で・・・もう一度やり直して見ない」
佐藤は囁くように真奈美に言って来た
・・・・・・・・・・・・・・真奈美は黙って頷いていた・・・・・
翌週佐藤に連れられ 佐藤の両親と顔を合わせ
2人の付き合いが始まった
「今夜 家に来る?」
佐藤に言われ 頷いていた
・・・下着は 新しいのにしてるから うん大丈夫・・・
助手席に座り 運転する佐藤を時折眺めていた
佐藤のマンションに案内され 部屋に入ると
12畳のリビングは TVがぽつんと置いて有り
ソファーが2脚とテーブルが置かれ
広々とした空間に成っていた
「広いですね・・」
真奈美が言うと
「男 一人だから 先の事考えて購入したけど 何も置いて無いから」
「一部屋なんか 物置になっている」
自嘲を込めて笑い 真奈美をソファーに座らせ
台所から ビールを抱え横に座った
「ビールで良かった?」
真奈美を見つめ聞いて来る 受け取りプルトップを引き
喉を冷えた 炭酸が通りすぎ 火照った肌を鎮めて呉れ
ほっと一息ついた
佐藤は 一気にビールを飲み干し
フーーと息を付き
真奈美に顔を向けて来た