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暗い部屋の中の 水音
第2章 隆
責任者だろうか 慌てて駆け寄って来て
お客様と窘めて来る 隆は責任者を見ながら
同じ事を 大きな声で叫び
保安員と店長だと 自己紹介した者に連れられ
事務所へ入った
店長に 調査票を見せ 岡を呼ぶようにと言うと
今日は休みだと 店長が申し訳なさそうに言って来た
此処へ 呼べないのなら 私は 店内で岡が来るまで
同じ事を叫ぶが良いか? 店長を見ると
慌てて 電話を掛け 1時間後 私服姿の岡が事務所に現れた
「洋美と ラブホへ行ってたのか?」
隆の言葉に 怪訝な顔で入って来た岡の顔が青ざめ
今夜 奥さんと私の家に 来て貰いたいと
住所を伝え 隆は家へと向かいながら
洋美の実家に 電話を掛け 義両親に 自宅へ来て欲しいと伝えた
義母は 最初懐かしそうに電話口で話し
隆の言葉に 直ぐに来ると 慌てた様に 電話を切り
隆はマンションの扉を開け 部屋に入った
洋美が台所で お帰りなさいと嬉しそうに顔を上げ
隆はそんな洋美を 黙って見つめ 今夜来客が有ると
一言、言うと自分の部屋へと 籠ってしまった