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ひだまりのねこ
第2章  拾う
(3)
翌日の日曜日。
奥津動物病院が始まるのは朝の9時からだった。

その時間に合わせて子猫にミルクを与えた。
この日の朝も子猫の食欲は旺盛であった。

沢山ミルクを飲んでは直ぐにコスメポーチの中で眠ってしまうのだった。
優佳は9時ちょっと前に子猫を連れて家を出た。

この日も愛犬マルにこう言った。

「マル、お利口さんにして待っててね」

そう言うとマルは嬉しそうにしっぽを振るのだった。
優佳は奥津動物病院へと車を走らせた。

動物病院が指定している駐車場に車を停める。
そして、動物病院のドアを開けた。

受付で名前を記入して受付を済ませた。
待合室にはすでに数人の患者さんが待っていた。

優佳も子猫が入ったコスメポーチを大事に抱えて椅子に腰かけた。
9時を知らせる時計の音がした。

順番に呼ばれてゆく。
優佳は3番目らしかった。

暫く待つ事数十分。

「崎山さーん」

優佳の名前が呼ばれた。

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