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ひだまりのねこ
第2章 拾う
先生は聴診器で心音を聞いたり、体重を測ったりしてくれた。
左目には目薬が点された。
診察を終えると先生はこう言うのだ。
「左目は確かに見えなくなるかも知れないけど、猫ちゃんは片目だけでも生活できるから安心してね」
「やっぱりそうなんですね」
「うん、目薬出しておくから点してあげてね」
「はい、分かりました」
「ところで、名前は決まったの?」
「いえ、まだ決まってないんです。里子に出そうかとも考えてるんです」
そうなのだ。
優佳は子猫を里子に出そうと考えていたのだ。
しかし、余りの可愛さに里子に出せるかどうか心配だった。
この里子の話しは後に分かることになるのである。