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ひだまりのねこ
第2章  拾う
(4)
翌日は月曜日で仕事だった。
優佳の仕事は不動産屋で事務の仕事をしていた。

仕事柄、自動車で勤務先まで行くことになっていた。
優佳は子猫を残して仕事に行けないと思っていた。

まだ、乳飲み子なのだ。
決まった時間にミルクを与えないと死んでしまう。

どうしようかと思った。
その時だった。

そうだ、コスメポーチにミルクの哺乳瓶を一緒に入れて会社に連れていけばいい。
そう考えたのである。

仕事に行く前にたっぷり子猫にミルクを与えておけばその後は眠ってしまう。
それに、朝は店長が居るが、優佳が出社すると直ぐに外出してしまう。

もう一人の社員も優佳が出社してしまえば同じく外出してしまうのだ。
優佳の働く不動産屋は正社員が1人と店長と自分と3人だけだった。

本当に小さな不動産屋だったのだ。
後は、店長の奥さんが経理などをやっていた。

ファミリー会社のようである。
ここの事務の仕事も優佳はやりがいを感じていたのだ。

店長は自由に仕事をさせてくれる人だった。
優佳は自分で考えながら仕事ができたのである。

そんな、留守番が殆どな職場だったので、子猫を連れて行っても気づかれなかった。
優佳は子猫が入ったコスメポーチを受付の自分の椅子の下に置いた。


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