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七色のリビドー
第6章 好色な聖職者

私は、とある寺で住職をしている御陀仏 憲人(おだぶつ・のりと)60歳。
薄っぺらい唇が特徴的な私は、恐れ多くも大仏様にお顔が似ていると言われ、訪れる参拝者からは、そこそこ慕われている住職である。
だが、住職など決して楽ではない。
俗世間の一切の欲を切り捨てねばならないし、仏道を極める者の修行は、早朝から深夜までと過酷極まりない物であるからだ。
現に、私には妻も子供もいるが、ずっと寺で暮らしている為、何年も疎遠なのである。
ーーそんな私にも唯一の楽しみができた。
それは、ミコミコ商会という所から、住み込みで働きに来てくれている巫女の五月雨奈月(さみだれ・なつき)という美女の存在だ。
前述に伴い、煩悩などの一切の欲を切り捨てねばならないのが我々の使命であるが、はっきり言って、そんなことは不可能に近い。
私は、人を導く聖職者で妻子まで持ち合わせてはいるが、美しい巫女の奈月に対して、性的な目を向けているのもまた紛れもない事実なのだ。
分かっている。
人を諭し導く聖職者が抱く感情でないということも、十分に理解している。
だが、若々しく美人な彼女は、気立てもよく面倒見がいい。
そして何より、巫女姿の彼女は本当に艶めかしくて…私が持ち合わせている全ての理性を崩壊させるほどに…彼女はとても魅力的なのだ。
そんな風に、日々の生活を悶々と過ごしていた私はある日…偶然にも思い掛け無い『幸運』に遭遇することになる。
門下生が寝静まった深夜2時過ぎ。
丁度、寺の巡回をしていた私は、風呂場の方から、ゆらゆらと灯りが漏れていることに気が付いた。
誰かの消し忘れだろうと思い、そっと中を覗き込んだそのとき、丁度風呂に入ろうと衣を脱ぎ始めていた奈月に遭遇した。
(うぐっ!!!!?)
素早く壁に隠れると…私はいけないと思いつつも、奈月から目を離すことが出来なかった。
薄っぺらい唇が特徴的な私は、恐れ多くも大仏様にお顔が似ていると言われ、訪れる参拝者からは、そこそこ慕われている住職である。
だが、住職など決して楽ではない。
俗世間の一切の欲を切り捨てねばならないし、仏道を極める者の修行は、早朝から深夜までと過酷極まりない物であるからだ。
現に、私には妻も子供もいるが、ずっと寺で暮らしている為、何年も疎遠なのである。
ーーそんな私にも唯一の楽しみができた。
それは、ミコミコ商会という所から、住み込みで働きに来てくれている巫女の五月雨奈月(さみだれ・なつき)という美女の存在だ。
前述に伴い、煩悩などの一切の欲を切り捨てねばならないのが我々の使命であるが、はっきり言って、そんなことは不可能に近い。
私は、人を導く聖職者で妻子まで持ち合わせてはいるが、美しい巫女の奈月に対して、性的な目を向けているのもまた紛れもない事実なのだ。
分かっている。
人を諭し導く聖職者が抱く感情でないということも、十分に理解している。
だが、若々しく美人な彼女は、気立てもよく面倒見がいい。
そして何より、巫女姿の彼女は本当に艶めかしくて…私が持ち合わせている全ての理性を崩壊させるほどに…彼女はとても魅力的なのだ。
そんな風に、日々の生活を悶々と過ごしていた私はある日…偶然にも思い掛け無い『幸運』に遭遇することになる。
門下生が寝静まった深夜2時過ぎ。
丁度、寺の巡回をしていた私は、風呂場の方から、ゆらゆらと灯りが漏れていることに気が付いた。
誰かの消し忘れだろうと思い、そっと中を覗き込んだそのとき、丁度風呂に入ろうと衣を脱ぎ始めていた奈月に遭遇した。
(うぐっ!!!!?)
素早く壁に隠れると…私はいけないと思いつつも、奈月から目を離すことが出来なかった。

